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天下まで後一歩というというところで、望みが叶わず散った武将・織田信長。
 
これほど有名な武将なのに、いえ、だからかもしれませんが、その子供のことは、あまり一般的に知られていません。
 
そういえば、次男は、夏(2017)に映画化される和田竜の小説「忍びの国」に出てきますよ。
父と違って、武将としては今一つパッとしない感じです。
 
信長には、9人の妻(正室+側室)がいて、子供もかなりたくさんいたようです。

 

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織田信長の妻たち

 

 
戦国時代の文献では、武将の側室について詳しく書かれたものは、あまり残っていません。
 
側室といっても、正式なのだけでなく適当なものまで入れると、いろんな数え方ができそうなので、ここでは史料に残っている人だけを、見ていきましょう。
 
信長の子供を産んだ側室は、7人います。
そして、公にされているだけでも子供は、22人ぐらいいました。
 
みんな、どこへ消えたのだ?Σ( ̄ロ ̄lll)
 
しょぼい武将として生き残った男子が何人かと、信長の家臣やその息子の妻になった娘がいます。男子が11人(13人説も)、女子が12人いたといわれます。(異説あり)
 
その中で、比較的重要な人物は、嫡男の信忠、次男の信雄、三男の信孝です。
信忠と信雄は吉乃の息子です。
 
そして、嫡男・信忠と三男・信孝は、有能な人物と、後世評されています。
 
しかし、信忠は、「本能寺の変」の際に、二条城に籠って明智軍に襲われて戦死してしまい、三男の信孝は、26歳のとき、秀吉により切腹を命じられます。
 
そして、なんとか70過ぎまで生き残って織田家を継いだのは、パッとしない次男・信雄なのでした。
豊臣家の家臣となり、家康の家臣となり生き延びました。
 
余談ですが、織田信長の子孫といわれる元フィギュアスケート選手の織田信成さんは、七男・信高の子孫だそうですよ。

 

側室・生駒吉乃とは

 

 
織田信長の正室といわれる美濃の蝮の娘「濃姫」には、子供がいませんでした。
「濃姫(帰蝶)」も、なかなか謎の多い女性です。
 
ですから、後継ぎはすべて側室の息子です。
 
信長には、たくさんの側室がいましたが、中でも、特別待遇だった女性がいます。
 
それが、生駒吉乃(いこまきつの)です。
 
吉乃は信長がもっとも愛した女性といわれています。気性が荒く、ときには家臣にも恐れられていた信長を、温かく包み込み、支えていたといわれます。吉乃の史料は少なく、人となりは想像するしかありませんが、信長が正室のような扱いをしていたというのは、確かなようです。
 
「吉乃」という名は、吉法師(信長の幼名)の女という意味で、本名ではなかったようです。本名は「類」ではないかといわれますか、確証はありません。
 
吉乃の実家の生駒家は、尾張のとても裕福な土豪で、馬を使って荷物を運ぶ「馬借」、今でいう運送業を営んでいました。
 
人の出入りが非常に多い商売なので、諸国の様々な「情報」が手に入る家だったのです。諜報活動に最適ってやつですね。
 
信長が、生駒家を訪れたとき、吉乃は夫に先立たれた未亡人でした。
信長は、この年上の生駒家の長女をたいへん気に入り、側室の中でも、特別待遇をしています。
 
信長が23歳のときに生まれた長男・信忠はこの吉乃の子です。
吉乃は、信忠・信雄・お徳という3人の子供を生んでいます。
3人とも、裕福な実家・生駒家で守られながら生んでいるところからも、信長の愛情を感じます。

 

 

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正室扱いだった?

 

 
吉乃は、3人目の子・お徳を生んだ後、産後の肥立ちが悪く病気がちになります。3人続けて年子で産んでますから、母体に大きな負担がかかったのでしょう。
 
そんな折、信長が清洲から小牧に移ることになり、吉乃も小牧山城に移りました。それまでは、ずっと生駒は実家で暮らしていて、信長が通ってきていたのです。
 
信長は、ようやく身辺が落ち着き、吉乃を呼び寄せても大丈夫と思ったのでしょう。吉乃のために新しい御殿を建てますが、吉乃はどんどん弱っていきます。
 
小牧山城で、信長は、家臣を前にして長男信忠の生母として、吉乃を正式に披露しました。
ほとんど正室同然の扱いです。
 
吉乃は、うれしかったでしょうね。
 
しかし、吉乃の病状は重く、1566年に亡くなってしまいます。
比叡山焼討の5年前のことです。
 
 
吉乃の死後、生駒家には信長から660万石が香華料として贈られました。
 
信戦の歴史について語られることが多い信長ですが、それなりにラブロマンスもあったんだなーと分かりますね。
 
吉乃亡き後、信長は小牧山城にはとどまらず、本拠地を岐阜城に移します。
そして、尾張を統一して天下取りへと邁進していくのでした。

 
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