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前回、「内乱の一世紀」が起こったわけをお伝えしました。
 
 
今回はその内乱とはどんなものだったのかお伝えします。
 
 
100年の流れの中で起こった大きな戦いは3つありますよ。
 
 
2つはローマ市の内乱、もう1つは征服したイタリア半島の同盟市から起こりました。

 
 

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「内乱の一世紀」の3つの大きな戦い

 

 
「内乱の一世紀」で起こった大きな争いの元は3つあります。
 
 
★ 閥族派スラと平民派マリウスとの対立
 
 
★ 同盟市戦争
 
 
★ 剣奴スパルタクスの反乱

 
 
グラックス兄弟の改革が失敗に終わった後、ローマは貧富の差がますます広がっていきました。
 
 
そして、お金持ちの貴族たちは私財を投入して兵士を雇うようになり「私兵化」が進んだんです。
 
 
彼らは自分たちの思うように政治・社会を動かそうとし、対立する人々と武力で黙らせようとしたんですよ。
 
 
対立した2つの派閥がそれぞれ私兵を使って争ったので、ローマの内乱はどんどんひどくなっていきました。

 
 

(1) 閥族派と平民派の対立

 

 
ローマでは平民派と閥族派(ばつぞくは)という2つの派閥の対立が、どんどん深刻になっていきました。
 
 
閥族派は元老院の政治体制を維持しようとした保守的金持ち貴族のグループです。
 
 
その代表がはスラという人でした。
 
 
一方、平民派は元老院と対立する人たちです。平民派だから平民(無産市民)で構成されたと思われがちですが、あまり関係ありません。中心になったのは騎士階級でした。
 
 
平民派の特徴は「反元老院」派、これにつきます。
 
 
代表はマリウスという人でした。
 
 
この2つの派閥が、それぞれ無産市民となった没落平民を「私兵」として雇って派閥間の争いに動員したんです。 平民の多くは「私兵」として利用されたんですよ。
 
 
元老院の力が強いので、元老院側の閥族派はその権利を守ろうとし、反元老院派の平民派は元老院を批判してその権利を奪おうとしたんです、武力でもって。
 
 
そうして、ローマのあちらこちらで戦いが起こり、多くのローマ市民が巻き添えになりました。
 
 
収束させたのは、閥族派のスラです。

 
 

(2) 同盟市戦争

 

 
同盟市戦争とは、ローマの支配下にあったイタリア同盟市が起こした反乱です。
 
 
前91〜前88年、平民派と閥族派が対立してローマの市民同士が激しく戦いくり広げていたとき、その混乱に乗じて起こったのでした。
 
 
この同盟市の反乱は、最終的には閥族派のスラの力でおさまりました。同盟市が求めていた「市民権」を与えることで収拾させたんです。
 
 
ここで、「同盟市」とはどんな都市か、説明しておきます。
 
 
ローマは侵略して征服した都市を3つの種類に分けて分割統治しました。
 
 
植民市・自治市・同盟市の3つです。
 
 
植民市は完全な「市民権」を与えられました。
 
 
植民市はもともとローマに友好的な市だったので、市民権、つまり政治に参加する権利を与えてゆるく支配したんですよ。かなり優遇しています。
 
 
そうしておくと、何か起こったとき植民市はローマに協力してくれると期待できますからね。
 
 
自治市は「市民権」の一部を与えまられていました。
 
 
そして、同盟市は「市民権」をまったく認められなかったのです。その上、重い義務が課せられました。
 
 
同盟市は戦争で侵略してむりやり支配下に治めたところが多く、ローマに恨みをもっているので厳しく取り締まらなければ危険と思われていました。
 
 
このいちばん虐げられていた同盟市がローマの「市民権」を求めて起こしたのが、「同盟市の反乱」です。
 
 
だから、スラが「市民権」を与えたことで、大人しくなったんですね。

 
 

(3) スパルタクスの反乱

 

 
次に起こったのが、剣闘士(剣奴)スパルタクスが率いた奴隷の反乱・スパルタクスの乱です。
 
 
スパルタクスは「パンと見せ物」の「見せ物」のために使われた「剣奴」でした。
 
 
古代ローマでは有力者が自分の買った剣奴を他の剣奴と真剣で戦わせたり、剣奴とライオンなど猛獣とを戦わせて、それを市民に鑑賞させて楽しんだんです。
 
 
戦うというより「殺し合い」ですよ。片方が死ぬまで戦わせてそれを見物して大興奮して楽しんだんだから…。悪趣味な見世物です。
 
 
剣奴は市民の「見世物」のために使われた奴隷ですが、無敵の強さを誇る剣奴は人気者になりました。だから、有力者たちは人気取りのために強い剣奴を本気で育成していたんです。
 
 
どっちにしろ、剣奴スパルタクスは奴隷の身分、このローマの最下層の人間でした。
 
 
内乱で混乱している都市ローマで、最下層の人々がスパルタクスを首領として反乱を起こしたんです。
 
 
それが、前73〜前71年に起こった「スパルタクスの乱」でした。
 
 
多くの奴隷たちが賛同してこの乱に加わり、どんどんふくらんで10万もの規模になりました。
 
 
彼らの勢いはなかなか止まらず、ローマ軍を次々と攻撃し突破しましたが、最後はポンペイスクラッススによって鎮圧されました。
 
 
ポンペイウスとクラッススのことは、また別の機会にくわしくお伝えします。

 
 

まとめ

 

 
「内乱の一世紀」で起こった3つの大きな争い
 
 
★平民派と閥族派の対立
★同盟市戦争
★スパルタクスの反乱

 
 
この3つをポイントとして押さえておきましょう!

 
 
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