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こんにちは!
 
 
子供のころ、多くの人が絵本で知る『白雪姫』
 
 
グリム童話には、なぜか「継母(ままはは)」がよく登場しますね。当時は、離婚率というより死亡率が高かったからでしょうか。
 
 
ディズニーの『白雪姫』はとてもキュートです。でも、グリム童話は、ドイツの中世から近世初期ごろに時代背景が設定されているので、ちょっと暗い雰囲気ですよ。
 
 
グリム兄弟は、1812年のクリスマスにグリム童話の初版を出版しました。この初版は、なかなか怖い設定が多いです。
 
 
『グリム童話』は評判がよく、出版当初からたくさん売れました。そして売れるにつれて、あまり残酷なのや公序良俗に反するものはいかがなものかと批判もされ、第7版まで版を重ねるごとに、だんだん内容がソフトに変えられていったのです。
 
 
日本に今伝わっているのは、最後の第7版です。
それでも、やっぱり中世の暗さを感じます。

 
 

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『白雪姫』のあらすじ

『白雪姫』は、ドイツらしい雰囲気のどこかの王国が舞台です。
 
 
そして、まずは、日本に伝わっている第7班のグリム童話から、あらすじを紹介します。

 
 

(1)「白雪姫」の誕生


むかし、あるお城のたいへん美しいお后さまが「雪のように色白で、血のように頬が赤く、黒檀のように髪が黒い」女の子がほしいと望みました。
 
 
やがて、念願が叶い、美しい女の子が生まれました。
 
 
美しい姫さまは、「白雪姫」と名付けられました。
 
 
でも、産後まもなくお后さまは死んでしまって、1年後に王さまは新しいお后を迎えたのでした。
 
 
新しいお后さまも、非常に美しい女性でした。そして、彼女は不思議な「魔法の鏡」を持っていたのです。
 
 
お后さまが、鏡に向かって
 
 
「鏡よ、鏡、この世で、一番美しいのはだあれ?」
 
 
と尋ねると、鏡はこう答えます。
 
 
「それは、お后さま、あなたが、この世で、一番美しい。」

 
 

(2)この世で一番美しいのはだあれ?


 
彼女は、なにかあるたびに、鏡に問いかけ、自分が一番美しいという答えを聞いて安心していました。
 
 
「白雪姫」は、真っ白い雪の肌と愛らしい赤い唇、つやつやした緑の黒髪の美しい7歳の少女に成長しました。
 
 
そんなある日、お后さまがいつものように鏡に問いかけると・・・
 
 
鏡はこう答えたのです。
 
 
「お后さま、あなたはとても美しい。でも、白雪姫は、あなたよりもっと美しい。」
 
 
ショックで怒り狂ったお后さまは、狩人に白雪姫を森へつれていって殺し、その証拠に彼女の肺と肝臓を持って帰るように命じました。
 
 
狩人に森に連れていかれ、刀を突き立てられかけた白雪姫は、もう二度とお城には戻らないからと命乞いをしました。狩人は、あまりに愛らしい白雪姫に嘆願されて、どうせ生きられないだろうと思い逃してあげたのです。
 
 
狩人は、イノシシの子の肺と肝臓を、白雪姫のものと偽ってお后さまに差し出しました。すると、お后は、それを塩ゆでにして食べてしまいました。
 
 
一方、森の奥をさまよっていた白雪姫は、ある小さな家を見つけました。
 
 
そこには7人の小人が住んでいて、白雪姫は彼らにこれまでのことを話し、家の家事をすることを条件に、彼らと暮らせることになったのでした。

 
 

(3)森の中で7人の小人と暮らす白雪姫


やれやれ、これで目障りな白雪姫はいなくなったと思い、お后さまは安心して鏡にいつもの質問をしました。
 
 
鏡が答えます。
 
 
「お后さま、あなたはとても美しい。しかし、この世で一番美しいのは、7つの山むこう、7人の小人の家で暮らす白雪姫。」
 
 
びっくりしたお后さまは、物売りのおばあさんに変装して小人の家に行き、「素敵なひもがあるよ」と言いました。そして、出てきた白雪姫の胸をひもでしめ上げて、気絶させて逃げて行ったのです。
 
 
日が暮れて戻って来た小人たちは、びっくりしました。そして、ひもを切ると、白雪姫は息を吹き返したのです。ほっと安心。
 
 
鏡にまた質問し、白雪姫がまだ生きていると知ったお后さまは、今度は毒を塗ったくしを使って白雪姫を気絶させましたが、くしを抜くと、また白雪姫は目を開けました。
 
 
腹が立ったお后さまは、今度こそと毒入りのリンゴを作り、リンゴ売りに変装しました。そして、あやしむ白雪姫の前でそのリンゴを半分に割り、毒のないほうの半分を自分が食べて白雪姫を安心させたのです。
 
 
大丈夫だと思った白雪姫は毒の入ったほうのリンゴを食べて、とうとう息絶えてしまいました。

 
 

(4)白雪姫の葬儀にイケメン王子が!


 
帰ってきた小人たちは、大変悲しみました。もうどうやっても白雪姫は生き返らなかったのです。
 
 
3日間泣き暮らした小人たちは、白雪姫のためにお墓をと思いますが、生きているときのままの美しい白雪姫を埋葬する気になれません。
 
 
小人たちは、ガラスの棺を作って、そこに白雪姫を寝かせることにしました。
 
 
そんなある日、たまたまこの森に迷い込んだ王子さまが、美しい白雪姫の遺体を見て、ゆずってほしいと小人たちに熱心に頼んだのです。
 
 
王子の家来たちが柩を運ぶと、大きく柩がゆれました。そして、その拍子に白雪姫ののどから毒りんごがポロリと落ち、白雪姫が目を覚ましたのです。
 
 
王子さまは、これまでのことを白雪姫に話し「どうか私の妃になっておくれ。」と言いました。
 
 
白雪姫も若くてハンサムな王子を好きになり、2人は王子さまの国で結婚しました。
 
 
その結婚式には、白雪姫の継母も招かれました。
 
 
継母のお后は、新婦が白雪姫だとわかり、怒りと恐れで立ちすくみ動けませんでした。でも、そこには、鉄の靴がすでに火にかけられていたのです。それは、はさみでつかんで運び込まれ、お后の前に置かれました。
 
 
それからお后は、真っ赤な「鉄の靴」をはかされて、踊るようにぴょんぴょん飛び跳ね、とうとう倒れて息絶えたのでした。

 

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『白雪姫』の怖い所

 

 
この童話のラストは、よく知られているのは継母(ままはは)のお后に「許しておくれ~」と泣きつかれた心優しい白雪姫が、にっこり笑って許してあげるハッピーエンドです。
 
 
でも、あれは幼児向けにアレンジされたラストで、実際は、お后さまの最期はひどい処刑だったのです。白雪姫は、しっかりばっちり「復讐」を果たしました。
 
 
この「真っ赤に焼けた鉄の靴」をはかせるのは、中世の「魔女の拷問」の方法(の1つ)です。
 
 
つまり、このお后はいろいろ魔法を使って殺人を企んだことから「魔女」と認定されたということなのです。
 
 
そして、グリム童話「第1版」では、お后さまは、継母ではなく「実母」という設定でした。そして、夫(王)を娘に奪われたと示唆しています。
 
 
近親相姦でしかもロリータ、そもそも始めの設定が子供に聞かせる話としてヤバかったのです。
 
 
母が自分より美しくなった娘に嫉妬して殺害しようとしたなんて、あまりに不道徳(そしてある意味ありそう)ということで、「第2版」から実母が「継母」設定に変えられたのでした。
 
 
グリムは、なかなかえげつない人間心理を突いてきますね。おもしろいです。
 
 
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