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「オズの魔法使い」の話を初めて知ったのは、地元の図書館での読み聞かせでした。
主人公が犬を連れた女の子なので、私にとってとても感情移入がしやすく、不思議な世界観が魅力的でおもしろかったのです。
今でも、オシャレな雰囲気のファンタジーだなと思います。
「桃太郎」と同じ3人の同行者が登場するところも、なじみやすいポイントなのかもしれません。
「オズの魔法使い」の正体を知ったとき、子供の頃の私は「な~んだ、つまんない」と思ったのですが、今ではそこもまたおもしろいと思えます。そんなものよねと・・・
ミュージカルや映画になり主題歌が有名な作品なので、なんとなく知っているという人は多いのではないでしょうか?
今回はその「オズの魔法使い」の魅力的でおかしな登場人物やあらすじを簡単にご紹介します♪
目次
「オズの魔法使い」の登場人物
「オズの魔法使い」の登場人物は、けったいなキャラクターが多いですが、それぞれしっかり過去があり、今後の目標を持っています。
それぞれが持つ「思い」をきちんと知ると、ストーリーもより楽しめると思いますよ。
◆ドロシー
アメリカ・カンザス州で暮らす12歳の少女。
孤児でしたが、エムおばさん、ヘンリーおじさんと一緒に暮らす。
◆トト
ドロシーの飼っている子犬。
ドロシーとずっと一緒に旅をする。
◆カカシ
「脳」がないので自分は頭が悪いと思っている。
「オズの魔法使い」に「脳」をもらうため、ドロシーと共に旅をする。
「脳」→「知恵」の象徴
◆ブリキの木こり
呪いをかけられて全身ブリキになってしまった元人間。
呪いをかけられたときに「心」を失くしてしまった。
「オズの魔法使い」に頼んで「心」取り戻すため、ドロシーの旅に同行。
「心」→「感情」の象徴
◆ライオン
百獣の王のはずなのに勇気がなくとても臆病。
「オズの魔法使い」に「勇気」をもらうため、ドロシーの旅に同行。
「ライオン」→「勇気」の象徴
◆北の魔女
良い魔女。
「銀の靴」のアドバイスしてくれる。
◆東の魔女
悪い魔女。
ドロシーの家につぶされる。
魔法の「銀の靴」の持ち主だった。
◆西の魔女
悪い魔女。
水が弱点でドロシーに退治される。
◆オズの魔法使い
なんでも願いを叶えてくれる魔法使い。
「エメラルドの都」に住む。
でも、その正体は・・・?
「オズの魔法使い」の簡単なあらすじ
「オズの魔法使い」は1900年にアメリカで書かれた児童書です。
作者はアメリカ人のライマン・フランク・ボーム。
子供向けに書かれたファンタジーですが、またたくまにベストセラーとなり、増版がおいつかないほどの大人気だったそうですよ。
■竜巻で家ごと吹き飛ばされた少女
12歳の少女ドロシーは、アメリカ・カンザス州でおじさん・おばさんと一緒に暮らしていました。
ところが、ある日、大きな竜巻にみまわれてしまいます。
ドロシーは子犬のトトを探していて逃げ遅れ、竜巻に巻き込まれて家ごと吹き飛ばされました。
そうして、気がつくと、そこはきれいなお花畑のある世界でした。
そして、そこでドロシーは「北の魔女」と出会います。
「北の魔女」はドロシーに「東の魔女をやっつけてくれてありがとう」と言いました。
なんと竜巻に飛ばされた彼女の家が悪い「東の魔女」の上に落下していたのです。「東の魔女」はぺっちゃんこです。
「北の魔女」はドロシーに「東の魔女」がはいていた魔法の「銀の靴」をはかせました。
ドロシーは「北の魔女」にカンザスの家に帰りたいと言う、彼女は「オズの魔法使い」の元に行って願いを叶えてもらうとよいとアドバイスしてくれました。
ドロシーは、どんな願いも叶えてくれるという「オズの魔法使い」の住む「エメラルドの都」を目指して旅立ちます。
■3人の旅の道連れ
「オズの魔法使い」会うための旅の道中で、ドロシーは「脳」のないカカシ、「心」のないブリキの木こり、「勇気」のないライオンと出会います。
「オズの魔法使い」の話をドロシーから聞くと、かかしは「本当の脳みそ」、きこりには「心のある心臓」、ライオンは「弱さを治す勇気」をオズに授けてもらおうと思い、ドロシーと一緒に旅することになりまりました。
そうして、ドロシー、トト、かかし、ブリキの木こり、ライオンの5人で旅を続けることになりました。
オズのいる「エメラルドの都」に着くと、ドロシーが魔法の「銀の靴」をはいていることが認められ、みんな建物の中に入ることができました。
■オズとの対面
ドロシーたちが出会った「オズ」は、なんと「大きな顔だけ」の存在でした。
びっくりしながらも、ドロシーたちはそれぞれ叶えてほしい願いを伝えます。
すると、「西の魔女を退治することが条件」と言われたので、ドロシーたちは西へ向かいました。
そのことを知った「西の魔女」は怒って、ドロシーたちを攻撃してきました。
ライオンが「勇気」を出してドロシーを助けます。カカシが「知恵」を絞って困難に立ち向かいます。ブリキの木こりはあたたかい「心」でドロシー想って涙を流しました。
「西の魔女」がドロシーの「魔法の靴」をうばったので、ドロシーは怒って魔女にバケツの水をぶっかけました。
その瞬間、「西の魔女」はみるみるうちに溶けてしまいました。水が彼女の弱点だったのです。
そうして、ドロシーたちは見事に「西の魔女」を倒すことができたのです。
■「オズの魔法使い」の正体
どんな願いも叶えてくれるという「オズの魔法使い」は、実は異世界から来たただの人間のおじいさんでした。
始めに会った「大きな顔」は、オズが裏で操作して動かしていた物でした。
「オズの魔法使い」は、カカシに「糠(ぬか)を詰めた脳」を、ブリキの木こりには、「おがくずを詰めたハート型の絹の袋」を、そして、ライオンには「勇気が出るジュース」を授けました。
「オズの魔法使い」の力を信じている3人は、これで願いが叶ったと大喜びです!
でも、3人がほしかった「知恵」「心」「勇気」は、実は始めから彼ら自身が持っていたものでした。
そして、オズはドロシーに「気球」をプレゼントしました。
ドロシーがその気球に乗ってカンザスに帰ろうとしたとき、愛犬トトが逃げ出してしまいドロシーも気球に乗り遅れてしまいました。
そのとき、再びドロシーの前に「北の魔女」が現れ、「その魔法の銀の靴を3回打ち鳴らしてみなさい」と言います。
ドロシーが「銀の靴」を3回打ち鳴らすと、あっという間にカンザスに戻ることができました。
おわりに(感想)
「オズの魔法使い」の登場人物と簡単なあらすじをご紹介しました。
結局、「オズの魔法使い」はただの人間で、魔法で願いが叶えられる事はありませんでした。
でも、ドロシーと3人の同行者たちは、それぞれの願いを叶えました。
自分自身の力で・・・
「オズの魔法使い」は不思議がいっぱいのファンタジーですが、「自ら切り開いて願いを叶えることが大切」というメッセージが伝わる元気のもらえる作品です。
「知恵」も「心」も「勇気」も、あなた自身の中に存在するものなのです。
自分にはそれが備わっているのだと自信を持たせてくれる素敵な作品なのでした。
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