歴史ドラマの嘘・日本女性は千年の間「お歯黒」で歯は真っ黒だったはず!

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こんにちは。
 
浮世絵を見ていると、ときどき、おちょぼ口でかかれた唇の内側が黒く塗りつぶされているのを見かけます。
 
あんまり意識してみていなかったけれど、あれは、お歯黒をしているからなのですね。
 
でも、大河ドラマや時代劇で、歯の黒い人はいませんよね。
 
不思議ですねー♪

 

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歴史ドラマでお歯黒をしない理由

 

 
歴史ドラマは、あくまで映像作品なので、史実と違う事はたくさんあります。映像の力は大きいので、ついそれが真実と思ってしまうことが多いですね。
 
でも、当時のとおりに再現すると、現代人が混乱したり、変~と思ったり、つまんないと感じたり、不気味ーっとびっくりすることが、いっぱいあるのです。
 
ですから、そういうところを、現代風にアレンジしているんですね。
 
その不気味と感じる最たるものが、私はこの「お歯黒」なのではないかと思うんですよ。
 
実際に、戦後、テレビで時代劇を放映するようになったとき、俳優さんはお歯黒をしていたそうです。
 
でも、そのときに、「笑うと歯が真っ黒なんて怖いっ!」というクレームがたくさん寄せられたため、止めることにしたのだそうです。
 
確かに、きれいな女優さんが眉無し・お歯黒だったら、現代の美の基準ではビジュアル的にかなり残念です。
 
戦国前期までは、公家や血統の良い武家の大将は、男性でも普通に「お化粧」をしてましたしね。今では、ギャグっぽく今川義元だけそんな風に描かれることもありますが、実際、他にもやってた人は多数います。
 
でも、人間のファッションや常識なんて、今なら数年でひっくり返りますよね。
 
いつか、お歯黒が色っぽいなんて時代が来るかもしれませんよ。
 
昭和の文豪・谷崎潤一郎は「陰翳礼讃」の中で、お歯黒の女性は色っぽいと誉めています。この「陰翳礼讃」は、なかなかおもしろくておススメです。
 
「細雪」の作者らしい「日本の伝統美」を、いろいろな題材で語っています。
夏目漱石先生が好きだった羊羹の美についても、洋菓子と比べて熱く語っています。(笑)
 
美意識は、人それぞれですね。

 

「お歯黒」は古墳時代から!?

 

 
お歯黒には、古い古い歴史があったのでした。
 
由来はいくつかありますが、有力なのは中国から朝鮮半島を渡って伝わったという説です。
 
紀元前3世紀ごろの古墳から出土した人骨にも、当時の埴輪(はにわ)にもお歯黒の後があったそうですよ。「魏志倭人伝」の頃ですね。この前3世紀ということは、つまり、卑弥呼の時代には、もうお歯黒をしていたということです。
 
平安時代に入ると、だんだん皇族・貴族に定着し、男女ともに成人すると、歯を黒く染めたといわれます。
 
男性がお歯黒をし始めたのは、後鳥羽上皇の時代からといわれています。その後、お歯黒は官位の象徴ともなり、官位五位以上の位のものしかつけられなかったのでした。
 
江戸時代には、貴族の生活様式が広く一般庶民に普及し、元禄時代には、お歯黒は全国各地に広がりました。そしてこの時代に、お歯黒は「女性」だけのもの、それも既婚女性の印となっていったのだそうです。
 

 

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お歯黒の原料

 

 
お歯黒の原料は、何だと思いますか?
 
「ふし粉」と呼ばれる植物のタンニンと、酢酸第一鉄物で作られた黒い液体だったそうですよ。
 
それを、昔の人は「お歯黒筆」や楊枝を使って、何度も交互に塗っていたのです。
 
そうすることで、歯のエナメル質が細菌で溶けるのを防ぎ、表面を保護する効果があったといわれます。
 

 

お歯黒は虫歯予防だった!?

 

 
歯のエナメル質は、初めの数年間は、なかなか染まりにくかったそうですよ。
 
当時は、歯が黒く輝いているほど美人だといわれていたので、女性たちは、オシャレのために朝晩きれいに塗っていたのです。
 
そうすると、歯を清潔に保つ習慣が身に付きますね。
そんなことからも、このお歯黒は、虫歯対策に効果があったのでした。
 
昔の人は、虫歯になったら、どんな治療をしていたと思いますか?
 
どうも、大したことはできなかったようなのです。
虫歯になって、もしも、その歯がズキズキズキズキ痛んでしまったら、ペンチのようなガシッと挟めるもので、掴んで引っこ抜いたのだとか!
 
おおおおお、書いているだけでも歯が痛くなってきましたよ。
怖ろしいですね。
 
でも、そうでもしないと、痛みは治まらないし、そのまま虫歯を放置すると、虫歯菌が血管に入って化膿して、最悪の場合、敗血症になってしまうことがあったのです。敗血症は、今でもすぐ命にかかわる病気ですね。
 
でも、昔のお墓から掘り起こされたお歯黒の歯には、虫歯はほとんどなかったそうなんです。また、虫歯になってから結婚してお歯黒を付け始めた女性は、死ぬまでそのまま虫歯の進行が止まっていたといわれます。

 

おわりに

 

 
明治時代に入ると、政府の近代化政策が次々打ち出され、「お歯黒禁止令」が出されます。
 
これによって、千年ほども続いたこの慣習は、その姿を消していくのです。
今では、そんなことをしていたと知らない人もたくさんいるでしょうね。
 
時代の流れは早いなあと、つくづく思います。

 
 

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