紫式部「源氏物語」の作者は内向型秀才だった!清少納言との関係は?

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こんにちは。
 
今回は、大長編ヒット作「源氏物語」を生み出した紫式部を、ご紹介します。
彼女は、平安中期、今から1000年ほど前に活躍した女性作家です。
 
ちょうど、この頃は、藤原道長が権力を握り、かな文字で物語や日記文学を表す国風文化が栄えました。
 
清少納言も同じぐらいの時期に活躍した女性ですが、彼女たちは、面識はあったのでしょうか?
 
それでは、紫式部を、清少納言との関係と代表作「源氏物語」にスポットを当てて、ご紹介します。

 

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紫式部の生い立ち

 

 
紫式部は、漢学者・藤原為時の娘として生まれました。
はっきりした生没年は不詳です。
 
また、平安時代の女性にはよくあることですが、本名も不明です。
 
漢学者の家で育ったので、紫式部は小さいころから学問を学ぶのに恵まれた環境にありました。
 
平安時代、公家の女性は、「漢詩」を学ぶ必要はありませんでしたが、彼女は、兄の習う「史記」を、そばで聞いているだけで暗唱できたほどの秀才でした。(兄よりずっと覚えが早かったそうです。)
 
しかし、当時は女性が漢詩など学ぶと可愛げがないと思われる風潮があったため、あまり周りに言わなかったといわれます。
 
紫式部には、藤原賢子という娘がいます。(娘の名前は分かっています。)
彼女は、大弐三位(だいにのさんみ)と呼ばれ、18歳頃、母と同じ彰子のサロンにつとめるようになりました。
 
ちなみに、紫式部、大弐三位は、共に「百人一首」に選ばれ、57・58と連番で載っています。
 
当時の女流歌人は、紫式部の他、和泉式部も母子共に歌人として活躍していますよ。
和泉式部の娘は、小式部内侍(こしきぶのないし)です。

 

紫式部と清少納言

 
 

 
紫式部は、父が厳しかったこともあり、なるべく才能をひけらかさず、目立つのが苦手な内向型の性格だったようです。
 
宮中の人々の前では、読めるはずの屏風に書かれた漢詩を、読めないふりをしています。(「紫式部日記」より)
 
周りの人から、反感や嫉妬の感情を受けないように、心配りをしていたのでしょうね。目立ちたくないという気持ちは、すごくよくわかります。
 
清少納言が宮中を去ったのが1000年、そして、紫式部が宮中に入ったのが1005年とされています。つまり、紫式部が宮中につとめたのは、清少納言が宮中を去った5年後なのですね。
 
ですから、2人が宮中で顔を合わせることはなかったと思われます。
 
でも、紫式部は「紫式部日記」に、清少納言に対する、かなりの悪口を書いています。(^_^;)
 
内容は、「清少納言は、得意顔をしていて賢ぶって漢字を書きちらしているけど、よくみると、まだまだ不足な点がたくさんあるわ。」という感じです。
 
かなり正反対の気性だったのでしょうね。
 
でも、もしも、宮中で知り合いになっていたら、意外と才媛同志、意気投合したかもしれませんよ。(´・ω・)

 

 
清少納言・日本三大随筆「枕草子」の作者は、今どきのキャリアガール?
 

 

長編宮廷絵巻「源氏物語」

 

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紫式部が書いた「源氏物語」は、500人近くもの人が登場し、詠まれた和歌が800首近くにもなる超大作です。
 
本当に、すごーく長い小説で、400字詰原稿用紙で約2400枚もの量があります。
 
全部で54帖の、都のきらびやかな宮中生活を描いた物語です。
 
主人公・光源氏は、顔よし、頭よし、家柄よし、スポーツ万能、センスも抜群、大金持ち、ついでにほとんど最高権力も持つに至るというスーパーヒーローです。
 
ついでに、(当時の女性目線では)性格もよいので、女性にもてまくります。
 
この話の見どころは、光源氏もそうですが、その周りに集まる様々な個性きらめく「女性陣」なんですよ。
 
いろんなタイプの美女が、大勢登場します。
たまに、ブス認定される女性も出てきますが、心根は清らかで美しいと、長所もしっかり描かれています。
 
バラにはバラの、スミレにはスミレの美しさがあるのだわと、なぜか勇気づけられるのでした。
 
そして、宮中行事や宮中の女房たちの生活などの描写も、とても面白いですし、この時代の公家についていろいろ学べます。
 
紫式部は、彰子に仕える前からこの話を書いていましたが、彰子のサロンで公表すると、大評判だったようです。
 
時の、権力者・藤原道長はじめ、藤原公任など、エリート高官たちも、回し読みしていたそうです。
 
この「源氏物語」、最後の10帖は、主人公と舞台が変わります。
主人公は、光源氏の息子の薫(実は、源氏の子じゃない不義の子)と、光源氏の孫・匂宮が、主な男性登場人物です。
薫(かおる)と匂宮(におうのみや)は、光源氏の息子と孫ですが、同年代の青年です。
 
そして、舞台は、京の都より南東にある「宇治」に変わります。
そこから、この10帖は、「宇治十帖」と呼ばれるのです。
 
「源氏物語」は、文豪・谷崎潤一郎氏が現代語訳しています。
他にも、多くの人が現代語訳を出していますが、私が読みやすいと思うのは、田辺聖子さんの訳です。
 
でも、サラッと全体像を理解するなら、名作漫画「あさきゆめみし」をおススメします。大手予備校でも、古典の参考書として推薦していますよ。
 
大和和紀さんは、この作品を書きながら、すごく勉強したんだろうなあと感心する、完成度の高さです。
特に、光源氏晩年の、因果応報の苦悩などが、しっかり描かれていて素晴らしいです。

   ↓↓↓

 

紫式部のまとめ

 
紫式部は、藤原道長にスカウトされてその娘・彰子のサロンに入ります。
 
当時の彰子のサロンは、伊勢大輔・和泉式部・赤染衛門など、当時の才女の集まりでした。
 
お互いに刺激を与えあって、和歌や文学の技量を磨いたのでしょうね。
 
最後に、紫式部について、まとめておきます。
 
● 紫式部は、平安中期の小説家だった
 
● 日記などから推測すると、秀才で内向的な性格だったらしい
 
● 代表作の長編「源氏物語」は、空前の大ヒット作に!
 
● 中宮・彰子に家庭教師として仕えた
 
● 娘の大弐三位(だいにのさんみ)も、彰子のサロンに勤めた
 
● 清少納言とは面識はなかったが、日記に悪口を書いている

 
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